1日だけの市川市でのアルバイト
JR総武線の市川駅は東京のすぐ隣にある。
市川駅の次の小岩駅は、もう東京だ。
市川と小岩の間には江戸川が流れていて、それが県境となっている。
筆者の市川市でのアルバイトは、そんな江戸川が舞台の、年に1度切りの仕事だった。
それは江戸川花火大会に関係したものだった。
花火大会当日の人出は凄まじい。
小岩駅も市川駅も、人でパンクしてしまいそうになるのだ。
初めて行く人はきっと驚くに違いない。
何しろ100万人を超えるのだ。
その人出を当て込んで、近所の店は総出で飲み物や食べ物を販売する。
これがまた飛ぶようによく売れる。
筆者も、そのような物売りのお手伝いをした。
正確に言うと販売ではなく商品補給だ。
路上に店を構えて売るのではなく、手押しの販売カーで売り歩くのだ。
販売員が決まったルートを行ったり来たりしているので、そこへ商品を補給に行くのが筆者の仕事だった。
市川市の、江戸川にほど近い個人経営のコンビニでのアルバイトだった。
江戸川の周辺は店が溢れていた。
花火客は多かったが店も多く、販売は時間とタイミングの勝負だった。
夜の7時過ぎに花火の打ち上げが始まるので、それまでにどれだけ売り捌くかがポイントだ。
花火が始まってからでは客足は減ってしまう。
このバイトは筆者は一度だけしかやらなかったが、今でも毎年、花火大会では大勢の物売りが活躍している。
しかし昨年は震災による自粛のために花火は中止となった。
市川市のアルバイトもなかったに違いない。
